株式会社ミヤモト家具代表取締役 宮本豊彰のブログ

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ソウルフード

こんばんわ。オーナーの宮本です(*^-^*)

きょうは訳あって、

ワタクシ徹夜でございまして、

先ほど向かいのセブンに立ち寄りますと、

オーナーに、

 

「社長!こんな時間までご苦労さまな~。これ持ってかれ!」

 

と大量の食料というお土産を頂き(笑)、

まぁ、良い時間ですので、休憩がてらにブログを書き始めました。

久しぶりにそのセブンのオーナーさんの言葉に、

とある日の事を思い出したので、

きょうは、その日の事を、13年も前の出来事ではございますが、書き記したいと思いました。

 

ワタクシは当時27歳。

先日ブログに書いた渡辺さんと出逢ったのは、その少し後の事ですが、

今と同じように、

こうして夜中、仕事をしていた時の事でした。

 

限りなく少ない資本の中、

店内の蛍光灯を、どうにか変えたいといった思いで、

なんとか照明をひとつ仕入れては、ライティングレールを取り付けて飾り、

また、ひとつ、照明を仕入れては、

またひとつライティングレールを取り付け、ペンダントライトを飾っておった、とある日の深夜の出来事でございます。

当時はスタッフも、岩井君とアキオの二人しかおらず、

その日の夜は、私一人で、照明の取り付けを一人、

店内で黙々としておった。確か今と同じ、夜の2時頃であったと思います。

脚立に登って作業をしていると、

入り口から、人が入って来るのが見えました。

 

入ってきたのは、お隣の一平飯店のおばさん。

 

入り口の扉は、今と同じ、ガラスでしたから、私はすぐに誰が入ってきたのかを把握できるはずでしたが、

その日は、おばさんがパジャマを着ていたので、一瞬、把握するまでに、少しの時間を要しました。

 

 

「とよくん。お疲れ様~。これ、余ったから食べて!無理しないで、頑張ってね~!」

 

 

そういうと、おばさんは、私を本気で心配したような目で、近くにあった机に餃子をおき、

私は、脚立の上から、

 

 

「ありがとうございます!」

 

 

と、いつも通りの元気な声で、御礼を言った。

帰り際、

何だか自分を慰めているかのような笑顔で、帰って行ったおばさん。

私は、脚立を降りて、

 

餃子を眺めました。

 

表面を触ると、

カリッとした感じに思え、

ひとつ、手でつまんで、

その餃子を口にした。

 

アツアツで、子供のころから慣れ親しんだ、ジューシーな味。

 

そのとき、私は気が付きました。

 

 

 

これ、余りものじゃ無い…。おばさん。作ってきてくれたんだ…。

 

 

 

そう気が付くと、なんだか胸が熱くなり、私は椅子に腰かけました。

 

餃子が余るはずなんか無い。

 

冷凍にしておけるんだから…。

 

そう思うと、なんだか嬉しいような…

情けないような…

 

私は、広い店内で一人、

その餃子を、泣きながら、鼻水を垂らしながら、無我夢中で食べました。

 

当時、経営はまさに厳しい最中でしたが、私は、周りに気づかれないよう、

近所の人にも明るく接していたつもりです。

 

ただ、おばさんはきっと気づいていた。夜中の2時頃に餃子を運んできたのも、

私がいつも、早くても3時頃までは仕事をしていたのを知っていて、

だから2時に持ってこれたんだと、その時思ったし。

 

あの日から

私は、二度とおばさんに、こんな事をさせてはならないと思い、

おばさんの前だけは、

人一倍元気を装った。

 

それから数年後。

 

 

おばさんは亡くなった。

 

 

ミヤモト家具はヒトも少なかったし、仕事は果てしなくやる事しかない中でしたが、

私はその日、仕事のあいまに喪服をきて、市内の葬儀に出席した。

いつも、優しく声をかけてくれたおばさん。

私が誰かに褒められると、まるで自分の息子が褒められたかのように、

一緒になって喜んでくれた。

そして、

 

あの日の餃子の事を思い出すと、

私は葬儀の日。

他人が死んで、こんなにも泣くことあるのかなと思うほど、

車の中で、ひとり、泣きじゃくった。

 

 

 

 

 

先日、TJの取材で、

「宮本社長の、ソウルフードを、ご自身のコメントと共に、紹介させてほしい」

という、変わった取材の依頼を受けた。

参考にと見せてもらった資料が、とても素敵な店舗の、オシャレな一品といった感じでしたが、

そんなこともお構いなしで、

私は迷わず、

自分のソウルフードは、一平飯店の餃子だと即答した。

 

当然だ。

 

なぜならば、

これがまさしく、

紛れもない、

ワタクシの、「ソウルフード」に、間違えないから。

 

 

 

 

DSCN0463

 

 

 

 

ワタクシ、まさかのTJで、

 

 

 

RSCN0460

 

 

おばさん。

 

13年の時を経まして、

 

ミヤモト家具は今もこうして元気に存続し、

 

一平飯店の餃子と、遂にコラボを果たしましたよ(T_T)…。

 

おばさんの作ってくれた餃子も最高でしたが、

 

この日の餃子も格別でした。

 

 

 

 

取材の日。

 

 

ライターの方と、カメラマンと一緒にやってきた、TJ編集者の草島さんが、

しみじみと私にこんな話をしてくれました。

 

 

「ミヤモト家具さんは、やり方次第で、こんなにも有名店になれるのだという事を、まさに証明した店舗ですね」

 

 

それを聞くと、嬉しい気持ちも無くはありませんが、

言われるほどの会社にも、まだまだなり切れておりませんし。

 

しかしながら、

 

おばさんがこの日、元気に頑張っているミヤモト家具や、

一平さんの二代目として、お父さんの後を継いで頑張っている、マアちゃんの姿を見たら、

 

 

なんて言ったのやろうか…

 

 

今も、不思議と喜んでいる顔が、私には不思議と、鮮明に思い浮かべることが出来るのです。

 

 

ソウルフード。

いや。

 

 

まさにソウルフード(笑)

 

 

 

 

明日も全力で、元気一杯に頑張ります!

 

 

それでは皆様。

 

 

 

 

 

 

 

DSCN9898

 

 

 

ごきげんよう(*^-^*)

 

 

 

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株式会社ミヤモト家具

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代表取締役 宮本 豊彰

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PROFILE
  • 株式会社ミヤモト家具代表取締役 宮本 豊彰
  • ミヤモト家具ホールディングス(株)、(株)Vintage Factoryの代表取締役であり創業者。オリジナルブランド【AF Lusty Road】のディレクター。国産家具ブランド【SOLID】及び【RENSEY】の立ち上げに、共同創業者として携わり、パートナーショップを全国に展開。(株)ミヤモト家具の代表取締役も歴任し、幼い頃に亡くした父親と祖父母を想い、家族で営んでいた【宮本タンス店】を、自身集大成のインテリアショップとして復活すべく、52歳で跡継ぎになる事を目指した実業家。座右の銘は【情熱は伝染する】。現在48歳3児の父。

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